⑳ どこからともなくやってくる怪しすぎるお金
入社1週間後に、倒産を告げられた私は、こりゃまずい!という事で、再度人材紹介会社に登録して転職活動をしようと思っていたのですが、なぜか私だけ忙しくなってしまって転職活動どころではなくなってしまいました。
倒産を告げられたとはいえ、まだ会社は存続しています。給料も払わないといけないし、日々の支払いや会計処理は発生します。それに加えて、なんとか潰さないようにと社長は資金集めに走り回る為、それに必要な資料を作成したり、銀行に走ったりと、なんだかやたらと忙しい 就活したいのに~
他の人はというと、一通りのクレーム対応が終わったので、暇です(笑)
お客さんはほとんど離れてしまい、やることない!
会社には、社長も2番手の人も管理する人は誰もいない。皆、毎日転職サイトとにらめっこです。途中で、面接とかにも行ってました。
しかし、このような状況でも、最後まで給与が遅れませんでした
そこは社長すごい!と思いました。必ず、どっからかお金が出てくる
出所は聞いたことないから謎です。聞くのも怖かった。
銀行に行って現金で何千万もおろしてくるように言われ、それを社長に現ナマで渡して
しばらくすると会社の口座に振り込まれ、私が給与を振込む・・
これって、完全に怪しくないですか?
銀座のど真ん中を現金が何千万も入った袋を抱えて、会社と銀行を行ったり来たり。
怖すぎる~ 後ろから刺されやしないかと、前後左右きょろきょろしながら大きな袋をかかえて歩いてるもんだから、完全に挙動不審者
オフィスにいる同僚に、「1時間して戻ってこなかったら警察に電話して!」
なんて、毎回頼んでいました。大金運びは怖かったです
それでもみんなの給与がかかってますから、必死で運びましたよ。
ある日、社長から2億の投資が決まったから、○○ホテルで2億を受け取ってきて欲しいと頼まれました。え~~~振り込んでもらってよ~ なんで私が・・
2憶って‥見たこともなければもちろん持ったこともない。
結局、その投資の話はなくなって、私は殺されずに済みました(笑)
この間、1人、2人と就職先が決まって辞めていきました。
男性1人と私を含めて女性3人が残りました。もうこの時は、ほとんど潰れてます。
社長はまだあきらめていませんでしたが、2番手の人からは「次を探して欲しい」と言われていました。でも私は、一番最後まで残ってほしいと頼まれました
だって、私がいなくなったらみんなの最後の給料誰が払うの?
それに、会社清算するのに、税理士さんとあれこれやることがいっぱいあるんです。
でも私は快く引き受けましたよ!チャンスじゃないですか
会社の清算なんて、そうそう経験できるもんじゃないです。
そうは言っても我が家も子どもたちの生活が私にかかっているので、私も就活しながら、会社の清算処理をやりました。
こうして、最後まで残された男性1人と、女性3人が、更に修羅場に巻き込まれていきます もういい加減にして~